GfKは17カ国、22,000名のインターネットユーザーに、「時間」と「お金」、および「所有」と「体験」のどちらを重視しているか調査し、その結果を発表しました。
【概要】
・グローバルでは、お金より時間を重視する人は31%、お金を重視する人の3倍超に。
・所有することより体験することを重視する人は44%、所有することを重視する人の11倍に。
世界17カ国の22,000名に「お金があるより、時間があるほうが良い」と思うか、そして、「何を所有するかより、何を体験するかの方が大切だ」と思うかを尋ねました。その結果、「お金があるより時間がある方が良い」と強く思う※1人は31%を占め、そう思わない※2(9%)を大きく上回りました。また、「何を所有するかより、何を体験するかの方が大切だ」と強く思っている人は44%に上り、そう思わない人(3%)より圧倒的に多いという結果になりました。グローバルの消費者は、物質的なお金やモノより、目に見えない時間や体験を重視していることが明らかになりました。
国別にみると、お金より時間を求める傾向が強い上位3カ国は、中国(41%)、ブラジル(37%)、アルゼンチン(32%)となりました。また、体験を重視する傾向が強い上位3カ国は、メキシコ(57%)、アルゼンチン、アメリカ合衆国(共に 57%)となりました。
日本の結果をみると、お金と時間の比較に関しては、グローバルとは異なる傾向がみられました。 「お金があるより時間がある方が良い」と強く思う人は11%であったのに対しで、そう思わない人も12%おり、時間とお金は同程度に考えられていることが分かりました。一方、所有と体験の比較については、グローバルと同様に体験を重視する人が多く、「何を所有するかより、何を体験するかの方が大切だ」と強く思う人が27%であったのに対し、そう思わないは3%にとどまりました。
日本の結果を年代別にみると、50歳代、60歳代以上では、時間よりお金がある方が良いと考える人の方が多いことが明らかになりました。子供の手が離れ、自由な時間を取りやすい人が多いことも背景にあるとみられますが、これらの年代は物質主義という訳ではなく、同時に体験を重視していることも分かりました。「何を所有するかより、何を体験するかの方が大切だ」と強く思う割合が最も高かったのは60歳代以上で、他年代を5%ポイント以上上回り、33%に達しました。
本調査結果は、消費者の生活に充実した時間を生み出したり、日々の仕事の簡素化と時間短縮につながる製品を提案したりすることが、サービスや製品を提供する企業の成長にとって非常に重要であることを示しています。同時に企業は、消費者の購買プロセスで、消費者に良い体験を提供するための方法を見つける必要があるといえます。
※1.「全くそう思う」から「全くそう思わない」の7段階の内トップ2の合計
※2.「全くそう思う」から「全くそう思わない」の7段階の内ボトム2の合計
— 調査概要 —
調査国: 世界17カ国( アルゼンチン、オーストラリア、 ベルギー、ブラジル、 カナダ、中国、フランス、ドイツ、イタリア、日本、メキシコ、オランダ、ロシア、韓国、スペイン、イギリス、アメリカ合衆国)
調査対象: 15歳以上の消費者22,000人
調査方法: インターネット調査(各国のオンライン人口の構成比にあわせてウェイトバック集計を実施)
調査時期: 2016年夏
※本調査に関する17カ国の詳細情報は以下よりご覧いただけます。
http://www.gfk.com/global-studies/global-study-overview/
<以下より図表付資料をダウンロードいただけます>
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