2024年 玩具販売動向
2025年3月19日
NIQ/GfK Japanは、全国の家電量販店、総合量販店、インターネット販売における2024年(1-12月)の玩具*1販売動向を発表した。
【概要】
・ 2024年の玩具販売金額は前年比10%増。 5つの大分類のうち、4つの大分類が二桁成長。「女児玩具」はスマホ型電子玩具の貢献などにより、6年ぶりのプラス成長となった。
・高単価のアクションぬいぐるみが販売数を大きく伸ばしたことで、「ぬいぐるみ・人形」の平均単価は約12%上昇した。
【玩具販売動向】
2024年(1-12月)の全国の家電量販店、総合量販店、インターネットにおける玩具販売は金額前年比10%増となった(図1)。

大分類別にみると、5つのうち4つの大分類が二桁成長となった。特に、金額構成比(図2)の4割弱を占める「ゲーム」の金額の伸びが最も大きく、市場拡大に貢献した。その中でもトレーディングカードゲーム(以下、TCG)は、前年よりも成長率は鈍化したものの、24年も前年に引き続き金額を伸ばした。「ポケットモンスター」が大きな金額を占めるTCG市場において、「ワンピース」が金額を大きく伸ばし、存在感の高まりが感じられた。

2番目に伸びが大きかった大分類が「男児玩具」だ。23年7月から第4世代シリーズの販売が開始された「ベイブレード X」や、24年4月からTVアニメ放送が始まった「シンカリオン チェンジ ザ ワールド」関連商品などが、男児玩具の販売金額を押し上げた。
女児玩具は、年間としては2018年以来6年ぶりのプラス成長となった。クリスマス商戦においては、スマホ型の女児向け電子玩具が例年以上の人気となり、一部の店舗では入手しづらい商品も出てくるなど盛り上がりがみられたことで、女児玩具販売金額の押し上げに大きく貢献した。「シルバニアファミリー」「ひみつのアイプリ」「ちいかわ」といったキャラクター商品も、金額増加に寄与した。
純玩具内の金額構成比は4%程度ながら、伸長率が最も高かった大分類が「ぬいぐるみ・人形」だ。「うまれて!ウーモ アライブ」、「ちいかわ」、各種サンリオキャラクターなどが金額拡大をけん引した。平均価格の上昇傾向が全体的にみられる中で特に、比較的高単価のアクションぬいぐるみが販売数を大きく伸ばしたことで、「ぬいぐるみ・人形」の平均価格は約12%上昇した(図3)。

基礎玩具においては、知育系玩具の中でも「ブロック」商品は金額が拡大した。一方で、主に未就学児向けの知育玩具や教育目的の玩具が対象となる「プレスクール」商品は、コロナ禍の巣ごもり需要の反動により、高単価のパソコン型電子知育玩具を中心に販売金額が縮小した。そのため、基礎玩具全体ではほぼ前年並みの販売金額にとどまった。
*1. テレビゲーム関連商品、ホビー関連商品、雑貨等を含まない純玩具
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