GfKジャパン(東京:中野区)は、家電量販店における家庭用フィットネス機器の販売動向について発表した※1。
【概要】
・2017年1月~10月のフィットネス機器販売は数量ベースで前年同期の1.7倍、金額で2.1倍
・低周波などのEMS型は、メーカー参入により約2倍と大きく伸長
【家庭用フィットネス機器の販売数は前年の1.7倍】
家庭用フィットネス機器の販売が大きく拡大している。メーカーの参入と新形状のフィットネス機器の登場に伴い、家電量販店における2017年1月~10月の販売数量は前年同期の約1.7倍、販売金額は同2.1倍となった(図1)。新製品の販売好調により税抜き平均価格は上昇しており、前年同期を約2割上回る約22,500円となった。
【EMS型が市場の6割へ拡大】
市場をけん引しているのは低周波を用いて筋肉を刺激して運動を促すEMS型と、振動する機器を装着したり、振動する機器の上に乗ったりして体を鍛える振動型で、17年1-10月の販売数量はそれぞれ前年同期の2.1倍、5.2倍となった。EMS型は従来ベルトタイプが主流であったが、より手軽なパッドタイプが登場し、市場が拡大した。これら製品は、プロスポーツ選手が愛用していることを前面に押し出したテレビCMや、店頭における積極的なプロモーション活動によって認知度が一気に向上した。こうした新製品が販売を伸ばす一方で、従来のフィットネスバイクやウォーキングマシン等の大型フィットネス機器は減少した。タイプ別数量構成比をみると、EMS型が前年の49%から61%へ、振動型が5%から16%へ拡大した一方で、サイクル型やウォーキング型は共に4%へ縮小した(図2)。いつでも気軽に利用でき、より簡単に運動効果を得られる製品が支持を集めている結果といえる。
フィットネストラッカーや体組成計といった身体データを測定する機器の販売が伸び悩む中で、手軽に身体を鍛えることができる家庭用フィットネス機器が今後どのくらい受け入れられるか注目される。
※1.全国の家電量販約4000店の販売実績を集計した調査に基づく
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