GfKジャパン(東京:中野区)は、家電量販店、総合量販店、インターネット通販におけるポータブルBluetoothスピーカー※1の販売動向を発表した※2。
【概要】
・2017年1-10月におけるポータブルBluetoothスピーカーの販売は数量前年比8%増、金額前年比9%増。
・防水・防滴タイプが6割弱へ拡大し、成長をけん引。
【ポータブルBluetoothスピーカーは前年から約1割の伸長】
ポータブルBluetoothスピーカー販売は2017年も堅調に拡大しており、1-10月では数量前年比8%増、金額前年比9%増となった。2017年通年の販売台数は、120万台を超える見込みだ。ポータブルBluetoothスピーカーはバッテリーを内蔵しているため、屋内だけでなくアウトドアで使用できることも支持される一因となっている。2017年1-10月における防水・防滴タイプの販売数量は前年比44%増と市場をけん引した。ポータブルBluetoothスピーカー全体に占める同タイプの数量構成比は、前年同期の43%から58%へと拡大した(図2)。
Bluetoothだけでなく、インターネットラジオや音楽配信サービスの利用が可能なWi-Fi対応モデルも販売が拡大している。ポータブルBluetoothスピーカー全体からみるとWi-Fi対応モデルの数量構成比は2017年1-10月で2%程度であるが、販売数量は前年同期から20%増えた。音楽配信サービス利用の拡大にともない、今後も伸長が期待される。
Bluetooth対応製品はスピーカーだけでなくヘッドホン・ヘッドセット※3市場においても規模が拡大している。Bluetooth対応ヘッドホン・ヘッドセットの前年比をみると2017年1-10月では数量ベースで42%増、金額ベースで73%増となった。中でも完全ワイヤレス製品の販売が急伸しており、販売台数は前年同期の27倍に達した。
【スマートスピーカーの登場】
2017年、日本国内でも音声アシスタントに対応したスマートスピーカーが発売された。現状、日本の家庭ではスマートスピーカーに対応した家電製品はほとんどなく、利用環境は整っていないといえるが、今後の販売規模は従来のBluetoothスピーカーを大きく上回る可能性もある。実際、家電量販店におけるスマートスピーカーの販売をみると、従来型の売れ筋モデルの販売初動※4と比べて、初動の販売台数が3~4倍のモデルもあった。今後、主要メーカーから新製品の投入が予定されているが、スピーカーの役割にとどまらず家庭におけるIoTエコシステムを支えるデバイスとして市場を確立できるか注目される。
※1. ポータブルBluetoothスピーカー ・・・ 充電池を内蔵したBluetooth対応スピーカー
※2. 家電量販店・総合量販店・インターネット販売における販売実績を基に市場規模相当まで拡大推計
※3. ヘッドホン ・・・ マイク無しのイヤホン・ヘッドホン製品(ステレオのみ)、ヘッドセット ・・・ マイクを備えたイヤホン・ヘッドホン製品(ステレオ・モノラル)
※4. 発売週からの4週間
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