GfK Japanは、世界主要約60ヶ国における小売店販売実績データ等をもとに、世界市場規模相当に拡大推計した2023年のスマートフォン及び折り畳み式のフォルダブルスマートフォンの販売動向を公表した。
【概要】
・ 2023年の世界スマートフォン販売数量は前年比6%減と低調。四半期を通じて前年比減が続いた。
・ そのなかでフォルダブルスマートフォンの販売数量は前年比26%増と伸びを示し市場拡大が続いた。
【スマートフォン販売動向】
2023年の世界スマートフォン販売数量は前年比6%減と低調だった。後半にかけて下落幅は改善したものの、世界的な物価高や消費弱さにより四半期を通じて前年を下回る推移だった。通年の価格帯別では低価格帯(USD-250)・中価格帯(USD250-500)とも前年比減だったが、中価格帯がもっとも大きく落ち込んだ。物価高により端末の購入金額を下げた消費者もいたと推測されるが、そのような影響をより強く受けたと考えられる。一方で高価格(USD500+)は前年並みの販売数を維持し、消費が弱いなかでも相対的に堅調な販売をしめした。
【フォルダブルスマートフォン販売動向】
そのなかでフォルダブルスマートフォンの販売数量は前年比26%増と強い伸びだった。スマートフォン全体に対する割合は依然として限定的だが継続的に増加しており、市場が立ち上がり始めた2020年と比べ販売数量は8.7倍に拡大した。後継機種の発売に伴い世代を追うごとにフォルダブル端末に対する消費者の認知度や信頼感が向上していることに加え、参入メーカーやモデル数の増加も重要なポイントだ。2020年に販売されたフォルダブル端末は10モデル未満だったが2023年は過去モデルも含めて40モデル以上だった。またほとんどのモデルがプレミアム価格帯(USD800+)で販売され、この価格帯の伸びにもつながっている。このような継続的な伸びによりプレミアム価格帯の販売数量におけるフォルダブル端末の2023年の割合は6%だった。
GfK SIMAについて (Supply chain & Industry Market Analytics)
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